大元のデータが入ったハードディスク(以下HDD)は外付ではあったが、何せ2000年当時に発売されていたものなので規格は今となっては殆ど見かけないPATA(IDE)というタイプだった。
こいつをこれまた最近は見かけなくなったFireWire(IEEE1394)という規格のケーブルでパソコンに繋ぐ訳だが、実際に接続してみると『ウィーン』という回転音と共に起動した。
よしよし、どんな感じで残ってるかな〜とワクワクして待つ。
しかし待てど暮らせどマウントしない。
接続するMacやケーブルを変えてもダメ。OSのバージョンを古いものに変えてもダメ。WindowsPCにつなげてもダメ。(この辺から嫌な予感が漂い始める)
動いているのに何故認識されない!?
だって電源入れたらちゃんと動いているじゃないか
ん?・・・違う!動いてない!! 動いてないぞ!おい!
スイッチを入れると確かに動く。しかし、程なく止まってしまうのだ。もうこの時点で俺の不安はピークに達していた。瞬間的に『あの欠損してるシングル曲は演れないかもしれないぞ』という想いが頭を駆け巡った。そしてそれは更に発展し、ライブを楽しみに来てくれた人達が怒りと悲しみで泣きながらライブハウスをあとにするシーンや、空き缶やらおひねりがステージに飛んでくるシーンまで(笑)
そこで思った。『そうか!この外付けのケースが壊れているのかもしれないじゃないか?』
パッと目の前が明るくなった。ご存知の方はご存知だと思うが、いわゆる外付けHDDというのは外部からパソコンに接続するため専用ケースに入った状態になっているだけでその中身はパソコン内部に入っているものと同じものだ。(例外もあります)
なので今回のような認識不良の原因はケース側にあるかもしれないのだ。
勇んで分解する。
そして中からHDDを取り出す。
そしてそいつを別の正常なケースに搭載する。
パイルダーオン! そしてスイッチオンだ!!!
これらの工程を頭に描きいざ着手だ。フンフンフン ♪鼻歌すら出るほど気分は良くなった。希望があるって素晴らしい(笑)
勇んで分解した。
そして中からHDDを取り出した。
そしてそいつを別の正常なケースに搭載した。
パイルダーオン! そしてスイッチオンだ!!!
『ウィーン!!シュルシュル!!カリカリカリ』
来た!来い!もっと回ってくれ!永遠に!!カモン!!
ベイビー!
アメリカ!!
どっちかの夜は昼間!!!
『シューーーーン』
・・・
・・・・・・
ん?
ちょ、待て。おい!
お前!寝るな!!
頼むぅううううううう!!!!!!!
ーーーーーーー目標は完全に沈黙しましたーーーーーーーーーーー
彼は止まった。
壊れていたのはケースじゃない。HDDそのものだ。
これが何を意味するか君たちにも分かるだろう。
その瞬間に俺が思い描いていた夏は終わった。
キンチョーの夏
欠損しているシングル曲のデータを一から再構築されるのを期待しています
期待しています
期待しています
待つ私どもも
キンチョーの夏
東京の夏
大阪の夏・・・